インタビュー

お墓までフリー素材で本望、徳島出身「フリー素材のまっち」町口久貴さん

フリー素材モデル まっち 町口久貴 株式会社レイゼクス 信楽 徳島

フリー素材ってご存知ですか?

ブログや印刷物などで自由に使ってもよい画像やイラストなどの事です。

フリー素材にもいろいろなものがあるのですが、「Aphoto(アフォト)」と呼ばれる、おバカな場面だったり、シュールな場面に特化したフリー画像があります。

そのモデルになってる方の中に徳島市出身の町口久貴(まちぐちひさき)さんがいます。通称「フリー素材のまっち」さん。

フリー素材モデル Aphoto まっち 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影やられた…という図

なぜまっちさんはこんな活動をしてるのか気になり、インタビューをさせて頂きました。

当記事では

  • アフォトのまっちさん
  • まっちさんの生い立ち
  • まっちさんが建築、まちづくりに興味をもったワケ
  • まっちさんがフリー素材になったわけ
  • まっちさんの今後
  • お墓までフリー素材になれば本望

などをお伝えします。

アホなフリー素材のモデル…という面白い活動をされてるまっちさんですが、実際にお会いしたまっちさんはとてもマジメな方でした。ぜひご覧ください。

フリー素材のまっちさんとは

ブログなどを書いていて、ちょっとシュールな記事だったりギャクっぽい文章を書いたとき、普通のシリアスな画像じゃなくて、面白い画像が欲しい時ってありますよね。

そんな時に便利なのがAphoto(アフォト)。

実際にどんな画像があるのかご紹介しましょう。トランプバトルに敗れたっぽい画像

aphoto 町口久貴 徳島

正直、この画像だけ見てもどういう時に使えばいいか分かりませんが、誰かが「こんな画像が欲しかったんだ~」…って事があるかもしれません。

徳島人ならこれがスグにどこで撮影されたか分かりますよね。新町川ボードウォークで撮影されたフリー画像もあります。

aphoto 町口久貴 徳島

とにかくイロイロあるので、シュールな画像が欲しい方はこのAphoto(アフォト)で探してみるといいかもしれません。

さて、このモデルの男性、実は徳島出身の方。お名前を町口久貴(twitter)さん、通称「フリー素材のまっち」さんと言います。

ご覧の通りのイケメンですが、本業はモデルではなくIT・クリエティブ業種の営業支援に特化した株式会社レイゼクス…という会社の社員さんです。

フリー素材のまっちさん、生い立ち

まっちさんは小松島市出身。小学生の頃に徳島市内に引っ越し。

中学生の頃はサッカーに熱中。所属した中学は県大会に優勝し、四国大会まで出場したそうです。

まっちさんが中学生の頃、ちょうどオフサイドのルールが「プレーに関わってない人はオフサイドにならない」というように変わったそうです。

まっちさんは右サイドバックをしていたそうで、死にそうになりながら上下のダッシュを繰り返していたそうです。

その後、高校に進学。その頃から町口さんは「建築」に興味を持つようになったそう。

「建築」といっても町口さんは勉強したかったのは、「都市そのもののデザイン」「まちづくり」といった分野だったそうです。

まっちさん
まっちさん
こういう事が学べるところは滋賀県立大学かあともう一つくらいしかなかったんですよ
それで滋賀県立大学環境建築デザイン学科に進学されたんです
まっちさん
まっちさん
先生には「なんで滋賀やねん」って言われました
普通なら東京とか大阪だけど、滋賀ですもんね…

ところで、なぜ建築関連でもちょっと珍しい分野である「まちづくり」に興味をもったんですか?

まっちさん
まっちさん
うちが貧しかったんです

兄もいたんですが兄弟どちらも自分の部屋がありませんでしたから

大きくなっても親・兄弟で川の字で寝てるような

そんな環境でしたので、まず自分の部屋が欲しい、そしてイイ家に住みたい…思っていました。それに自分は小さい頃から絵を描くのが好きでした。図工とかも得意で

そんなところから建築に興味をもちました。次第に一つの家だけではなく、都市デザインとかまちづくりにも興味をもって…という感じです

そして大学に進学し、建築の勉強する一方で信楽のまちづくりに協力されているサークルに参加したんですね
まっちさん
まっちさん
はい、サークルの事は大学入学後に知ったんですが、信楽焼きの工房さんを訪ねたり、協力してもらいながらイベントを開催してるサークルでした

徳島にも「大谷焼」があって小学校にまで出張授業に来てくれてたので、信楽焼にも親近感をもったんです

ありがちですが自分で陶器もつくってみたいな~とも思い、(サークルに)入りました

大学では勉強にサークル活動だったりと充実してたんですか
まっちさん
まっちさん
そうですね、勉強してサークル活動して、毎日アルバイトして、残った時間はゲームやってました

その頃からアニメとかゲームなどのサブカルにも興味を持ちました

大学デビューしたりする人もいますが、まっちさんはマジメな大学時代を過ごされたたんですね
まっちさん
まっちさん
最初は若干そんな事も思ったこともありましたが、マジメでした(笑)

信楽焼きの職人さんの話を聞かせて頂いたり、地域の方に接して頂きました

で、自分が学生中の活動として、遊び半分で職人さんやその地域の方たちと接して、『卒業します、ではさようなら~』ってのは失礼じゃないのか…と思ったんです

先輩たちの間では一旦サークル活動を終わろうか…という話もあったのですが、僕は中途半端に投げ出したくなかったので、代表を引き受けサークルを継続させました。その後新入生が入ってくれたりして10名以上になりました

信楽で学んだものを徳島に帰ってきたときに活かせたら…という思いもありました

すごいなあ…学生のうちにそこまで考えてるなんて
フリー素材モデル Aphoto まっち 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影即興で「デートをドタキャンされたLINEを見た男性」…の図をやってもらいました

町口さんがなぜ信楽から東京にいったのか

学年が進み、就職を意識するころ、町口さんもいくつかの会社にインターンしたりしたそうです。

当初はまっちさんもご自身が学んだことを活かせる建築関係やデザイナー関連の会社を探したそうです。

しかし、就職活動していくうちに考えが変わったそうです。

普通の企業に入っただけでは、なかなかまちづくりやコミュニティづくりには携われない事、また何よりもデザイナーさんたちは、センスや能力が高く、労働時間はとても長いのに、お給料は少ないことに疑問を抱いたそうです。

まっちさん
まっちさん
自分とは比べ物にならないほど能力が高くてセンスのイイ人たちが、深夜遅くまで働いてました

それなのにとても少ないお給料で…

自分だったら別にそれでも良かったんですけど

自分だったら別に良かったんですか?(笑)

でも、能力のある人たちが長時間労働してるのに、お給料が少ないことに疑問を抱いた…ということですね

まっちさん
まっちさん
そうです

クリエイティブな方たちって「つくる」ことに関しては本当にすごいです。でも売ることに関してはちょっと苦手にされてるな…と思ってました

僕自身も営業は苦手です、苦手ですけど営業をできるようになれば、私にもクリエイティブな方たちを助けることができるんじゃないか?…と思い、営業職を考えるようになりました

なるほど…それで営業に目を向けたんですね
まっちさん
まっちさん
営業に方向転換し就職活動を進めているうちに、IT・クリエイティブに特化した営業支援をしていた株式会社レイゼクスに出会い、入社しました
まさにまっちさんのやりたかった事とレイゼクスさんの業務ってマッチしてわけですね
まっちさん
まっちさん
あと弊社の企業理念に共感しました
え~…っと、レイゼクスさんの企業理念…あ、これかな?

「Special」を
「Standard」に!

まっちさん
まっちさん
建築家の方って毎日寝る間を惜しんで深夜まで図面を書いたりしてるんですけど

そんな無茶な働き方じゃなくて明るいうちに働き、それでしっかり稼げるようになるといいよね…みたいな感じですかね

あ~そうなればいいですよね
フリー素材モデル Aphoto まっち 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影せっかくまっちさんにピントが合ったのに息子が振り向いてしまいボツになった画像

レイゼクスの営業支援って具体的に何してくれるの?

まっちさんを取材させてもらうにあたり、株式会社レイゼクスさんのHPも見せてもらったんですが、いまいちピンとこなかったのでまっちさんにお聞きしました。

レイゼクスさんの営業支援って具体的にどういうことをしてくれるんですか?
まっちさん
まっちさん
弊社はクリエイティブな業種の企業さん、かつ社員さんが少ない企業さんがターゲットです
大企業なら営業部門がありますもんね
まっちさん
まっちさん
はい。まだ小さい企業さんは、デザイナーをはじめとした専門職の方はいますが営業の方がいないってところも多いんです
あ、信楽焼きの職人さんと同じですね…
まっちさん
まっちさん
はい、弊社はクリエティブな人材が揃っています

例えば…僕なら建築やデザインの事は分かります。その企業さんがされている建築の良いところやクオリティも分かります

そもそも、良さとか価値が分からないと営業しようがないですもんね
まっちさん
まっちさん
また弊社が積み上げてきたこれまでの実績や情報網で同業他社さんがどのようなビジネスを展開されているか…というのも分かります

それでビジネスになりそうな企業さんのアポイントをとってきたり、営業戦略を練ったりする…という感じですね

これまでお取引させて頂いた企業さんも500社近いので、その中から合いそうな企業さんがあればご紹介したりもしてます

なるほどなぁ

費用的にも営業マンひとり雇うよりは安いんですか?

まっちさん
まっちさん
そうですね、月々いくら…という感じでやってますので正社員の営業マンを雇うよりは全然安いです

ただ、アパレルブランド作りましたとか、化粧品つくったからどこかのデパートに置いてよ…ということはあまりやってません

うちは「無形商材」カタチのないもの…「コト売り」のお客様が大部分です

フリー素材モデル Aphoto まっち 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影インタビュー後、マンガバーGペンを訪問、なぜかボッタクリに遭ったような表情が撮れる(Gペンは健全なお店です)

このインタビューではかなりざっくりとした説明になってます。

映像や建築、イラストなどの「無形商材」を制作されていて、モノはいいのに売上が伸びない…という企業さんはいませんか?

そんな企業はぜひ株式会社レイゼクスさん、またはまっちさんに相談してみてはいかがでしょうか?

まっちさんが、どうしてアホなフリー素材「Aphot(アフォト)」のモデルをはじめたのか?

長くなりましたが、ここからようやくまっちさんがフリー素材モデルになった経緯がわかります。

まっちさん
まっちさん
弊社はブログをめちゃくちゃ書いていて、900記事くらい(2019年3月中旬現在)あるんです

で、ブログって写真を使いますよね。フリー素材の画像にはクオリティの高いものも多いですけど、私たちの場合、ちょっと可笑しい記事を書いたりするも多いんです

そうすると、画像もちょっと可笑しかったり、シュールなものが欲しいんです、でもなかなか面白い画像がなかったりしてたんです…

シュールなフリー素材ってかなり限られてきますよね…
まっちさん
まっちさん
で、なんで可笑しなフリー素材ってないんだろう…って考えました

フリー画像だとしてもああいうのって、ちゃんとしたモデルさんがされてるんですよね

そうなると、モデルさんのブランディング的にアホな写真って出来ないんですよ

だけど、ブロガーさんとか記事を書いてる方で、ちょっとシュールな画像、アホな画像を使いたいときってあると思うんです

あります、あります
まっちさん
まっちさん
そういったアホな画像の需要って全体の1%、それ以下かもしれませんが僕はあると思いました

プロのモデル・カメラマンの方が進出できない画像に特化してやろう…と思ったのがキッカケです

そういうことだったんですね
まっちさん
まっちさん
それに今ってAIで写真が作れちゃうんですよ

私たちの業務にも関わってきますけど、将来的にITに取って変われないものとか、AIで出来ないもので勝負するしかない…と思ってるんです

アホな画像であればAIでは出来ない…、出来るかもしれないけどわざわざ大手はそこには参入して来ないだろう…と

そういうところで勝負するって感じですね

よく分かりました

このアホなフリー素材っていつから始まったんですか?

まっちさん
まっちさん
去年の8月くらいからです
まだ昨年からなんですね、そのわりにけっこうなペースで枚数が増えてますよね?

今Aphotoに掲載されている画像の数っていくつなんですか?

まっちさん
まっちさん
今は6,000枚くらいですね、そのうち約3000枚が僕です(※2019年4月現在)

フリー素材で有名なモデルさんっていますよね、でも枚数だけならその方たちを超えて僕が日本で一番フリー素材になってます(笑)

すごい、日本一か~
まっちさん
まっちさん
枚数だけで、まだ日本一有名なフリー素材モデル…ではないんですけど…(汗)
いえいえ、枚数で日本一でもスゴイことですよ
フリー素材モデル Aphoto まっち 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影いい感じの表情かと思いきや、襟が思いっきし飛び出してる事に二人とも気づいておらずボツに…

顔を出すことに抵抗がなかったわけじゃない、東京だから出来た

アホなフリー素材のモデルになってしまった町口さんですが、けっして葛藤がなかったわけではなかったそうです。

まっちさん
まっちさん
ずっとインターネットに顔が残りますし、アホな画像ですからね…言ってみれば黒歴史ですよね

この活動は徳島にいたら出来なかったと思います

徳島だったらすぐに噂になってしまい、「気持ち悪ッ」とか「何やってるんだアイツ」とか言われてしまい、肩身が狭くなってたのと思います

徳島にしばらく住んでみたら分かるんですが、徳島ってすごく地域がコンパクトなんです。

知り合いが地元大手の徳島新聞に載ってることなんて日常茶飯事ですし、街を歩いてたり、ちょっと離れたとこでも知り合いに会うなんてことも当たり前なんです。

私自身も名古屋から徳島に引っ越してきた時に、ちょっとしたカルチャーショックを受けました。

まっちさん
まっちさん
アホなフリー素材は東京だから出来たことですね、この分野での第一人者になれればと思ってます

それこそ墓場までフリー素材にしてくれって言ってますよ

えええ(笑)
まっちさん
まっちさん
葬式の風景から、棺桶に入って、墓場になるところまでフリー素材にすれば歴史に残るでしょう(笑)
そりゃそうですけど、「まっちさん本当にお墓までフリー素材になりやがって、ううう…」みたいな想像しちゃってちょっと泣けてきた…
まっちさん
まっちさん
ハハハ
フリー素材モデル Aphoto まっち 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影息子はまっちさんに遊んでもらえて大満足

まっちさんと徳島中央公園でフリー素材撮影をした

インタビューの翌日、まっちさんと徳島中央公園でフリー素材の撮影をさせて頂きました。

私、カメラマンとしては初仕事です(笑)。4歳になる息子も参加。

息子はまだ自分では意思表示できないので、勝手に顔出しさせてはマズいよね…ということで顔が分からない範囲で…というお約束で息子もフリー素材モデルにさせて頂きました。

aphoto 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影ぐはぁっ…という感じをイメージ

まっちさん、子どもにも優しく、お会いしてすぐに息子もまっちさんと仲良しに。

aphoto 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影子どもの姿の強敵との戦い…のイメージ

楽しくおバカなフリー素材撮影ができました。

aphoto 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影うぎゃああ…とイメージ

フリー素材撮影はとても楽しい

これは正面から撮影したものなのでフリー素材になってませんが、まっちさんと息子が楽しく撮影させてもらった様子が伝わるかと思います。

aphoto 町口久貴 徳島楽しく撮影できました

まっちさん、今後もアホな画像を増やし、仕事も頑張ります

まっちさんが所属している株式会社レイゼクスさんは副業などもOKで、やることさえやっていればかなり自由な社風の会社のようです。

株式会社レイゼクスとは

HPではおどけた雰囲気ですが、社長さんをはじめ、個々の社員さんそれぞれがクリエティブな業種への造詣が深く、その一方で営業ノウハウを持ってらっしゃいます。

大きな企業ならきちんとした営業部門を持ってます。

…が、まだ小さな企業だとそんな余裕がない…というところが多いですよね。そのためせっかく良いもの作れる企業なのにうまく売上をあげられなくて悩んでる企業も多いです。

そんな企業の味方になってくれるのが株式会社レイゼクス…というワケです。

まっちさんの今後は?

まっちさんに今後はどうされるのか…と尋ねたところ、アフォトの画像をさらに増やし、会社の仕事も頑張りつつ、信楽では焼き物の職人さんがもっと儲けられるような仕組みづくりをしたり、徳島でも何かしらのまちづくりに関われたら嬉しいですね…ということでした。

個人的には徳島ヴォルティスの青緑カラーの信楽焼きなんかがあったらオシャレでいいかも…とも思うので、まっちさんに期待したいところです。

いつかは徳島でもイベントを開催して欲しいですね。

まっちさん、インタビューにフリー素材撮影に本当にありがとうございました。

フリー素材モデル Aphoto まっち 町口久貴 徳島 徳島で暮らして 撮影めっちゃマジメなまっちさんでした
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ランキン/徳島で暮らして
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・とくしま移住コーディネーター(個人)。地域ブログ「徳島で暮らして」運営・宅地建物取引業・不動産賃貸業(法人)。徳島ヴォルティスサポ。補聴器使用。2011年名古屋→徳島移住。皐月賞馬イスラボニータ元一口馬主。イスラボニータLINEスタンプ制作&販売中