2019年J2リーグ第38節。徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホックの試合を、現地ポカリスエットスタジアムにて観戦。
J1昇格に向けて、勝ち続けるしかない徳島ヴォルティス。栃木SCに引き分けて文字通り崖っぷちに。
しかしそこから苦手ファジアーノ岡山に逆転勝ち。そしてアウェイ大宮戦は一進一退の厳しい展開の中、内田裕斗選手の決勝ゴールで競り勝ち。
劇的な勝ち方ながらも、それは決して偶然ではなく、リカルド・ロドリゲス監督が三年間求めてきたサッカーがまさに今カタチとなって現れているのでしょう。
しかし、運命の3連戦(岡山、大宮、水戸)の最終戦は難敵・水戸ホーリーホック。J2全体としては昨年までは特に昇格争いにも絡んでないのに、なぜか徳島とは相性の悪い相手です。
今年のアウェイ戦でもほぼイイところがなく、最後の最後にヨルディ・バイス選手の劇的なゴールでかろうじて引き分けた相手。
試合は序盤相手のプレスの勢いに押されてピンチを招く場面もありましたが何とかしのぐ。決定機はないものの、いつものように徳島がボールを支配する展開。
しかし、まさかの落とし穴が。22分、徳島のコーナーキックから一気のカウンターを喰らいます。対峙した内田裕斗選手が振り切られてズドン!失点しまいました。
その後、徐々にチャンスを作りますが、前半は無得点で0-1で折り返し。
後半は内田航平選手を投入。ボール回しの精度が明らかに良くなります。何度かゴール前に迫ります。
そして迎えた63分、杉本竜士選手のクロスを河田篤秀選手が合わせて同点。このまま逆転…といきたいが、水戸も押し返してきてどっちに転んでもおかしくない展開に。
残り時間が気になりだした89分。途中交代出場、清武功暉選手が見事なトラップからチャンスを演出。渡井理己選手へ繋ぎ、渡井理己選手が中央にグラウンダーでマイナス方向へのパス。
これを走り込んだ野村直輝選手が左足でシュート!しっかりと水戸GKの逆をつき、見事に決まって徳島が逆転!

思わず声が出ました。
その後は気迫溢れるチェイスで水戸の反撃を封じて徳島ヴォルティスが岡山戦に続いて逆転勝利!引き分けでも厳しくなる展開を見事に勝ちきりました。
試合後はジャンピングルンバ、野村直輝選手のメガホン&タオル回し、L・V(ラブヴォルティス)ポーズなどで盛り上がりました。
当記事では
- 試合前のスタジアムの様子
- 試合中の様子
- 試合後のスタジアムの様子
など、現地ポカリスエットスタジアムの様子をお伝えします。
目次
- 1 徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック、さわやかな秋の晴天の下で行われました
- 2 「BLUE SPIRIT(ブルー・スピリット)」のチアリーディングショーの様子
- 3 ヴォルティス広場、その他の様子
- 4 徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック 選手バス到着
- 5 徳島ヴォルティスvsファジアーノ岡山 スタジアムの様子
- 6 徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック、試合開始!
- 7 徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック、試合中の様子
- 8 立ち向かえチャント…そして…
- 9 試合終了後は野村直輝選手のメガホンとタオル回し!そしてラブヴォルティスポーズで喜びを分かち合った
- 10 次節は最下位岐阜戦、それだけに難しい戦いにもなりうる
徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック、さわやかな秋の晴天の下で行われました
週中には台風19号の傷跡がまだ残る関東地方に再びの大雨。再び大きな被害が出た地域もあり胸が痛みます…。
徳島も木曜日に激しい雨が降りましたが、幸いにも大きな被害はありませんでした。
この日は【阿波銀行 PRESENTS】デー。阿波銀行関連のブースが多かったです。
https://sudachikun.tokushima.jp/entry/2019/10/27/090026
先着1000名に阿波銀行タオルプレゼント
さすが阿波銀行。1000名にタオルをプレゼントという太っ腹な企画。


こんな感じのタオルマフラーでした。色がヴォルティスカラーに近いので応援にも使えますね。

フェイスペインティングブース
阿波銀行さんがフェイスペイントもしてくれます。好評だったようで試合開始1時間前頃には受付を終了していました。

「BLUE SPIRIT(ブルー・スピリット)」のチアリーディングショーの様子
BLUE SPIRIT(ブルー・スピリット)のパフォーマンス。久しぶりに二回の公演をバッチリ見学できました。
ハロウィンということで、メンバーの皆さんが仮想しての登場。いつも以上に楽しんでいる様子が伺えました。
私が一番に推している、とわちゃん。この日ももちろん最高!

いつも元気な、りょうこさん…ってこの日は魔女になりきっていました。ラストボスがついにその正体を現した…って感じですね。

爽やか美少女るなちゃん。小悪魔ルックが最高!

ネズミ?かリスに扮したさわちゃん。こ、これほどおヒゲペイントが似合うとは…。

その他のメンバーも、いつも以上に笑顔が溢れるパフォーマンスでした。








ヴォルティス広場、その他の様子
MCは中山女子短期大学さん
ヴォルタくんステージのMCは久々に徳島県住みます芸人の中山女子短期大学さん。
インディゴソックスのサポーターでも知られていますが、ヴォルティスも熱心に応援してくれてます。

ちびっこたちのダンスパフォーマンス
小さなコたちが一生懸命に踊りを披露してくれました。


ヴォルタくん、ティスちゃん、撮影会
ヴォルタくんとティスちゃんはハロウィン仕様の仮装で登場。この後、撮影会が開かれていました。

サイン会はジエゴ選手、長谷川徹選手
サイン会はジエゴ選手と長谷川徹選手。
当初はレギュラー候補だったジエゴ選手ですが、怪我で大きく出遅れてしまいました。出番はあるのでしょうか?
長谷川徹選手もベンチ入りが続いた中で故障。ヴォルティススタジアムの写真では全体練習に参加してる様子が見えました。ゴールキーパーのポジション争いもし烈です。
今のロドリゲスサッカーはゴールキーパーもゴール回しに参加するので、そのあたりがカギを握っているのでしょうか

四国ダービーの愛媛戦前にはダービーの心構えを選手に伝えたという長谷川徹選手。ほぼ二年くらいリーグ戦に出てない長谷川徹選手…、徳島愛はあっても、やはり自分も試合には出たいだろうから今季のオフがちょっと怖いです…。
冨田大介さん、トークショー
ステージでは冨田大介さんのトークショーが行われました。

徳島ヴォルティスにも3年間所属、2016年の新体制発表会で行った「伝説のスピーチ」が印象的な冨田大介さん。
無所属が続いていたのですが、この10月に引退を正式に発表。水戸ホーリーホックの「クラブリレーションコーディネーター(CRC)」に就任されることが発表されました。
サッカー選手らしからぬ軽妙なトーク、高い頭脳の持ち主で引く手あまただったでしょう。
そんな冨田大介さんの徳島凱旋をひと目見ようと、多くの方がステージに集まっていました。

これからも水戸、そしてサッカー界のために頑張ってください、いつか徳島フロントにもぜひ!
選手が募金箱を持って回る
福岡選手がいたので「誕生日おめでとうございます。いつもインスタ動画楽しみにしてます」とお伝え。
その向こうには佐藤晃大選手。怪我の具合はどうなんだろう。
「佐藤選手の力が必要になるときが絶対に来ると思うので、よろしくお願いします」とお伝えさせてもらいました。
徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック 選手バス到着
選手バス到着時の様子です。
PO圏まで勝ち点差なし、自動昇格圏まで勝ち点差3まで詰め寄っている…というだけに、いつもよりも大勢のサポーターがバス待ちにも駆けつけたように感じました。


ヨルディ・バイス選手はいつも左側中団あたりに座っています。白いヘッドフォンが目印で、スモーク越しにも分かります。
選手バスが到着する少し前、松澤香輝選手も入場。ベンチ外の選手は時間はまちまちですがこのように駐車場から歩いてポカリスエットスタジアムに来ますよ。
バス待ちで選手が入ってくるのを見たのは初めてでしたが…(笑)。
野村直輝選手のL字ポーズの相方としてのV字ポーズはすっかり浸透しました。今のスタジアムのイイ雰囲気を作った影の立役者と言っても過言ではありません。

徳島ヴォルティスvsファジアーノ岡山 スタジアムの様子
水戸ホーリーホックサポーターの皆さん
水戸ホーリーホックサポーターは約70名ほどでしょうか。

日曜日の開催…台風、そして大雨の被害は水戸地方にもあったと聞きます。
そのあたりの影響もあって、おそらく来たくても来れなかった水戸サポーターの皆さんも多かったのではないでしょうか。
わざわざ徳島まで来てくださり、ありがとうございます。
徳島ヴォルティスサポーター
岡山戦は確か青だけのフラッグでしたが、この日はよく見かける「青緑フラッグ」が貸し出されていました。

徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック、試合開始!
恒例、試合前の記念撮影。

円陣を組んでいよいよ試合開始。両チームオーソドックスなハイタッチ円陣パターン。

徳島ヴォルティスvs水戸ホーリーホック、試合中の様子
いよいよ大一番のキックオフ。
試合開始直後
最初のプレーでいきなり水戸にシュートまで打たれてヒヤリ。ここは梶川裕嗣選手のナイスセースで事なきをえました。
その後も少しもったいないプレーでコーナーキックにしてしまうなど、試合の入りとしてはあまりよくなかった…と思います。
22分、コーナーキックの流れからカウンターで失点
その後は少しずつ落ち着きを取り戻し、だんだんと徳島ヴォルティスらしい攻撃ができつつある中でした。
徳島のコーナーキック。こぼれ球を小西雄大選手が右足でシュート、ブロックされたあとにサイドへの展開。これが水戸ボールになり一気のカウンター。
対応するのは内田裕斗選手。しかし、福満選手に中への突破を許してしまい超フリーに…。少し距離はありましたが、梶川裕嗣選手が少し左にポジションをズラした瞬間を見逃してはくれず、すごいシュートをズドンと決められてしまった。
この失点の直後、さすがに徳島ゴール裏は静まり返ってしまいました。この大一番で守備の堅い水戸相手に痛すぎる失点。
応対した内田裕斗選手、倒れ込んだまま動けずショックの大きさを物語っていました。
前半はそのまま0-1で終える
その後、立て続けに攻められる…ということはなく、水戸はしっかり守り、徳島がパスを回してスキを探す…という展開が続きました。
野村選手のミドルシュートは惜しくもポスト。岸本武流選手が切り返してシュートは水戸DFにブロックに遭い得点ならず。
このまま0-1で前半は終了。
後半開始、パス回しの精度が上がり始める
後半開始。石井選手に代わって内田航平選手が入ります。
何がどう変わったのか素人の私には分からないのですが、パス回しのスピード、精度が前半よりも明らかに良くなりました。
決定機…まではいかないものの、深いところからクロスが上がったり、小西選手がミドルシュートを放ったりして少しずつ得点の匂いはしてきました。
ただ…時間が少しずつ経過していく…。引き分けじゃダメなんだ。早く一点取りたい。
徳島追いつく!河田篤秀選手が見事な同点ゴール!
そんな中で迎えた63分。右サイドからパスを繋ぎ、この試合中でも何度か見たような流れ。杉本竜士選手がサイドから仕掛ける。
切り返してからのクロス。今度はさっきよりも速い!野村直輝選手がつぶれるもその後ろでしっかりと詰めていた河田篤秀選手がズドンとブチこんだ!
河田篤秀選手は岡山戦でも貴重な同点ゴールを決めている。同点弾の男、河田篤秀!
時間は?あと30分ほど残っている。同点じゃダメ、もう一点取って勝たないと!
それを分かっている徳島ヴォルティスイレブン、すぐ各自のポジションに戻って試合を再開する。
同点後はどっちに転ぶか分からない展開に
負けられない、勝たないといけないのは水戸ホーリーホックも同じ。同点に追いつかれてからは水戸も明らかに攻撃の比重をかけてくる。
梶川裕嗣選手、スーパーセーブ!
ゴール前から水戸のフリーキック。蹴られた瞬間(やられた…)と思ったが、梶川裕嗣選手が見事なセーブでチームを救った。
立ち向かえチャント…そして…
苦しい展開に中心サポーターが動く。
コールリーダー
『みんな立とう!』
中心の前の方にいる若い女性サポーター
『皆さん、立って、立って応援しましょう』
私たちにできることは応援することのみ。座って応援してサポーターも立ち上がる姿が何人も見られました。
私も普段は申し訳ないのですが、ヒザが悪いため座って応援してるコトが多いです(すみません)。でもさすがにこの場面では立たせてもらいました。
そして始まったのが『立ち向かえ』チャント。

そして歓喜の瞬間が!野村直輝選手の逆転ゴールが決まる
このやりとりの直後。ピッチでは一進一退の攻防。
水戸の攻撃を防いだ徳島、ダイレクトパスで前線の清武功暉選手へ。
しかし、これがライン際、しかも後ろ向き(めっちゃ西日が眩しい)、さらに風も強い…という超難易度の高いパス!
キープ、あるいはマイボールのスローインにすれば上出来だろう…というこのボールを、清武功暉選手がピタリと足元に収め、スピードを緩めずに前進!
慌ててカメラを回す(カメラはずっと回してるわけではなく、チャンスになりそうになってから回す)。
清武功暉選手が上がってきた渡井理己選手へパス。縦に切れ込んだ渡井理己選手、マイナス方向へのグラウンダーのパスを放つ…。
そこに走り込んできたのは…野村直輝~!
あの局面でも冷静にゴールキーパーの裏を尽き、水戸DFの隙間をぬったシュートは見事なゴール!
徳島ゴール裏は歓喜!控え選手がダッシュしてくる!

そして野村直輝選手がためて…ためて…L字ポーズ!ゴール裏もV字ポーズ!
これまでのヴォルティスだったら同点止まりだったところ、逆転までもってきた!すごいぞ!
一番好きなチャント「たーちむーかえ戦士たちー!」
からの逆転ゴール!!!! pic.twitter.com/ttpTEhk1yX— 中山女子短期大学 (@joshinaka) October 27, 2019
ATもよく走って水戸の攻撃を封じ、徳島ヴォルティスが逆転勝利!
逆転した途端、時計が長く感じる。
しかし、この日のヴォルティス。逆転したのもすごかったが、その後もすごかった。
清武功暉選手、杉本竜士選手、藤田選手、全ての選手がものすごいプレスで水戸に思うような攻撃をまったくさせない。
そして相手陣内に入ったまま、試合終了!徳島ヴォルティスが劇的な勝利を飾った。

試合終了後は野村直輝選手のメガホンとタオル回し!そしてラブヴォルティスポーズで喜びを分かち合った
試合終了直後は、ジャンピングルンバで喜びを爆発させる徳島ゴール裏。
徳島ヴォルティス勝ったー!
勝利のジャンピングルンバ! pic.twitter.com/wjYaSDSivS— ランキン@徳島で暮らして (@MtanGM) October 27, 2019
そして、インタビューを受けていた野村直輝選手を待つ。これも他チームではあまり見られない、好きな光景だ。
お馴染みのメガホン&タオル回し。皆で喜びを分かち合った。
よく映像を見ると、歓喜の中にもすでに気持ちは次の試合に向いている選手、思うようなプレーができず悔しさを押し殺している選手もいました。
野村直輝選手が言ってました。
『まだまだ、最後まで抜かりなくやりましょう』
その通り。まだ何も決まっていない。一つ負けたら一気にプレーオフ圏外まで脱落するサバイバルレースの真っ最中なのだ。
浮かれそうな中で、気持ちを引き締めるイイ事を言ってくれました。
次節は最下位岐阜戦、それだけに難しい戦いにもなりうる
次は最下位にあえぐFC岐阜とのアウェイゲーム。ただ、少しずつですがチーム状況は改善してる印象で、直近10試合では2勝4敗4分。
負け越してはいますが、8連敗した時のようなドン底ではありません。
柏戦を最後に大量失点はなくなり、2失点までにとどめて粘ってきます。
しかし、引き分けに持ち込まれる可能性は少なからずある…という印象
水戸戦のあと岩尾選手が先に失点してる事、毎回逆転はできない…というような事をミーティングで話したそうです。確かに逆転勝ちは劇的ですが、失点せず、先制し、中押し、ダメ押し…という展開が一番イイ事に間違いありません。
しっかりとした守備から、徳島らしいパス回しで得点を奪ってほしいですね。
ホーム岐阜戦も劇的ゴールでした。嬉しかったけどあそこまで劇的じゃなくてイイのでしっかり勝ちたい。
ただ、岐阜は非常に厳しい試合日程、そこを突きたい
ただ、FC岐阜は10月30日の水曜日に延期となっていたアウェイ鹿児島戦を戦います。
そのうえで土曜日の11月2日に徳島との対戦なんです。中二日、中二日での連戦。
岐阜と鹿児島は降格争いのライバルが直接対決。どちらのチームにとっても絶対に負けられないし、後先考えずにまずは水曜日に試合に専念してくるでしょう。
徳島ヴォルティスも昨年に延期になった試合があって、連戦になった時がありました。アウェイ大分戦は3連戦の最後でした。
小西選手の劇的ゴールで勝ちはしたものの、出足がにぶく、いつもの戦いがまったくできずに防戦一方の試合だったことを思い出します。
FC岐阜の連戦は間違いなく徳島ヴォルティスにはプラスです。
岐阜さんには悪いですが、前半の早い時間帯に得点できれば大量得点も期待できるでは…と私は考えています。
油断は大敵ですが、やるべきことをやれば負けることはないし、決めるところで決めれば勝利、できれば大量得点での勝利で、不利な状況にある得失点差を少しでも上乗せしたいところです。
この日も1~4位はしっかり勝ってきました。前節のように揃って負ける事はなかなかない…というのを改めて実感。
昇格するには、最下位相手に取りこぼすことは絶対にあってはならないし、取りこぼしたら昇格は無理でしょう。
勝つしかない!頑張れ、徳島ヴォルティス!
