9年J2リーグ第17節。徳島ヴォルティスvs町田ゼルビアの試合を、現地ポカリスエットスタジアムにて観戦しました。
町田ゼルビアの特徴である、「ガンガン前方のスペースへ」という圧力は、分かっていても対応が難しいそうだ。実際に前半は(やられた…)という瞬間が何度もありました。
前半、町田の決定機をどうにかしのいだ後、徐々に町田ゼルビアの圧力も弱まり徳島ヴォルティスも少しずつボールを保持できるように。
ただ、ここ最近のように何度も好機をつくる…という感じではありません。ポカリスエットスタジアムに重苦しい雰囲気が漂い始めます。

そんな矢先の75分。
石井選手、田向選手、杉本竜士選手と繋いだボール。杉本竜士選手が前方のスペースに走り込んだ河田選手にいいタイミングでパス。
これを河田選手がドリブルで運び、巧みな細かい切り返しやフェイントで相手DFを揺さぶる。わずかなシュートコースをつくると右足一閃!
見事サイドネットに突き刺さる値千金の先制弾。
その後はお約束?の「点をとったら押し込まれる展開」になりましたが、どうにか守りきって徳島ヴォルティスが5試合ぶりの勝利をあげました。
この日はゲーフラをつくったチャキット選手が初のベンチ入りを果たしました。

当記事では
- 試合前のヴォルティス広場の様子
- 試合前の練習の様子
- 試合中の様子
- 試合後のスタジアムの様子
など、現地ポカリスエットスタジアムで目撃した光景をレポートします。
目次
徳島ヴォルティスvs町田ゼルビア、試合前のヴォルティス広場はこんな感じでした。
何やらステージがいつもと違って大人なムード。
ヴォルタくんステージではShantii Cream(シャンティ・クリーム)さんによる「ベリーダンス」が行われていました。
この日は、入場に必要な年間会員カードを忘れてしまったことに吉野川を渡ってから気づいて取りに戻ったため、「BLUE SPIRIT(ブルー・スピリット)」のチアリーディングショーに間に合わない…という失態。
ステージ最後のイベントである、この「ベリーダンス」だけはなんとか見ることができました。

いつもならBLUE SPIRIT(ブルー・スピリット)のチアリーディングショーが終わったら人が少なくなってしまうのですが、この日は違ってました。
と思っていたらこういうことだったんですね。

ベリーダンス。元々は中東・アラブ地域で発祥したダンスだそうです。小刻みなステップと、腰を中心として身体全体を使ったしなやかな踊り。
セクシーさばかりに目が奪われてしまいそうになりますが、ダンスもなかなかテクニカルで楽しませて頂きました。

「BLUE SPIRIT(ブルー・スピリット)」、選手紹介時の様子
前述のように、この日は忘れ物(年間パス)をしてしまったために大きく出遅れ…。ホームゲームでは毎回見ていたBLUE SPIRIT(ブルー・スピリット)のチアリーディングショーを見逃してしまいました…。
…というわけで今回は選手紹介時のメンバーの様子を。

新人の方が入ったようですね。頑張ってください。

たまにジャンプしてくれます。


サイン会は佐藤晃大選手と久米選手
恒例になっているホーム戦での選手サイン会、この日は佐藤晃大選手と久米選手。

新人として頑張って練習に励んでいる久米航太郎選手はともかく、佐藤晃大選手はこの日も欠場ってことになります…。
佐藤晃大選手。徐々に調子を上げてきて、最近ではスタメンを勝ち取り、試合でも「佐藤が収めるとちょっと違うぞ」というところを見せてました。
長崎戦を欠場し、試合後のリカルド・ロドリゲス監督のコメントでは「深刻なものではないが…」という感じでした。
今節では復帰かな…と思われていただけに、まさかの2試合連続の欠場となってしまいました。佐藤晃大選手、大丈夫なのでしょうか?
父の日イベント、選手直筆サイン入りポストカードがプレゼント
栃木SC戦での「母の日」に続き、この日は「父の日」イベントが。
お父さんと息子で来場してる方に選手直筆サイン入りポストカードのプレゼントが行われていました。
私も息子と一緒にブースを訪れました。息子にカードを引いてもらいます。

息子が引いたのは…河田篤秀選手でした!
「お父さんいつもお仕事お疲れ様です」と書かれていました。メッセージ入りのカードを書くのは大変だったでしょう、河田選手ありがとうございました。

推し選手チャキット選手、ついに今季初のベンチ入り
この日のメンバーが発表。
前節、前半途中で交代してしまったヨルディ・バイス選手はこの日も欠場。代わりに秋山選手が今季初ベンチ入り&初スタメン。
サブのメンバーは…チャキット…
えええ!?チャキット!?
私、初めてのゲーフラを作るにあたって、はるばるタイから期限付き移籍で徳島に来ているチャキット選手にしました。
https://sudachikun.tokushima.jp/entry/2019/03/06/160242
しかし、徳島ヴォルティスでの選手層の厚さにブチ当たっていた印象。今季まだベンチ入り出来ていなかったチャキット選手がいきなりのベンチ入り。
新たな選手が出てくるときは、ちょっとSNSで噂に出てきたり、ヴォルティス通信なんかで露出が増えたりして、なんとな~く予兆があります
しかし、この日のチャキット選手のベンチ入りはまったく寝耳に水。慌てて駐車場まで走って戻り、念のためクルマに置いておいたチャキット選手のゲーフラを持ってきました。
アップ前の挨拶、試合終了後の挨拶時にチャキット選手のゲーフラを掲げることができました(喜)。
そしてチャキット選手がゴールした時は思いっきしゲーフラを掲げたい!
町田戦翌日、ユースとの練習試合ではチャキット選手は1ゴール、1アシストと活躍したそう。
ここに来て調子を上げてきてます。次は試合出場、そして初ゴールが見たい。頑張れ、チャキット選手!
チャキット選手のゴールシーンです。今日は爆発していました。 pic.twitter.com/eG0TWmfH5G
— shichijo (@sitijou) 2019年6月9日
今日の練習試合見たけどチャキットはかなり状態良さそう。後は、回りとの連携やな
— レイン (@Rein1024) 2019年6月9日
徳島ヴォルティスvs町田ゼルビア 試合開始前のスタジアムの様子
試合開始前のアップが始まりました。
チャキット選手のシュート練習動画
スタメン選手も気になりますが、私の興味はもっぱらチャキット選手。この日初めてボールを蹴っているチャキット選手を見た…というサポーターも多かったでしょう。

チャキット選手、利き足は右。
主にサイドを務めるコトが多いですが、練習試合ではトップの位置に入ったこともあります。長所はなんといっても攻撃面。1対1での攻防や、ゴリゴリと強引に持っていくドリブルには光るものがあります。
身体の強さを活かしたタイプのサイドアタッカー…という印象です。
こちらがチャキット選手のシュート。いいシュート。止めた長谷川徹選手もやっぱり良いGKです。
一方、チャキット選手の課題は連携、守備面でしょうか。
練習試合を見たりしてると、後方からビルドアップして試合を組み立てる徳島のシステムに苦労してる様子もうかがえました。
しかし、日々必死に練習しているのでいつか皆さんの前で試合に出る日も来る…と信じてます。
気さくでナイスガイのチャキット選手
チャキット選手には、ゲーフラをつくるために写真を撮らせてもらったり、ゲーフラに入魂(サイン入れ)してもらったりしました。いずれも気さくに応じてくれ、何度も「アリガト、アリガト」言ってくれるナイスガイ。
インスタグラムではゲーム好きな若者…という一面も。
タイ国籍ですがフランス生まれフランス育ちなのでタイ語は苦手だそう。話すときはフランス語か英語でOK。なのでゲーフラも英語にしました。
町田ゼルビアサポーターの皆さん
ざっと50名ほどの町田ゼルビアサポーターの皆さんが、遠路ポカリスエットスタジアムまで駆けつけてくれました。ようこそ。

試合前、たまたまキッズサッカー広場にも町田サポの方がいらっしゃったので撮影させて頂きました。

息子が電車好きなのでトロッコ列車に乗ったりと観光をしてから今日はこちらに来ました

と、なかなか好評でした。
息子さんはキックターゲットなど子供向けイベントを満喫された…とのことでした。楽しんで頂けたようでホッ。
お話を聞かせて頂いた町田サポさん、ありがとうございました。
徳島ヴォルティスサポーター
長崎戦、金沢戦といい試合をしながら負け→引き分け。栃木SC以来勝利がありません。
何度も言ってますがJ1昇格を狙うにはもう後がない状況。サポーターの応援にも熱が入ります。

徳島ヴォルティスvs町田ゼルビア 試合開始!
試合前に整列する両チームのイレブン。

円陣を組んでいよいよ試合開始。

徳島ヴォルティスvs町田ゼルビア、試合中の様子
前半は完全な町田ペース、どうにか無失点で乗り切る
戦前から町田ゼルビアはスペースに蹴ってどんどん圧力をかけてくるだろう…と予想されていました。
その予想通り、クリアしてもクリアしてもシンプルに前に来る町田。クロスもどんどん放り込んできます。

30分、町田の富樫選手が至近距離から切り返してドフリーになってシュート!…もわずかにゴールバーの上。
さらに38分、土居選手がクロスを難しい体勢ながらダイレクトで左足に当て、サイドネットに入ってしまった。
と思ったのですが、このプレーはオフサイド。またしても命拾いしました。
このプレーの後ぐらいからようやく徳島も反撃。42分、小西雄大選手のCKに秋山拓也選手が頭で合わせるもわずかに枠の外。
44分、野村選手のパスを受けた杉本竜士選手が少しカットインしてのシュートも町田GKがファインセーブ。
そして前半終了。とにかく失点しなくて良かったと言える前半でした。

押し返し始めた後半
後半になると徐々に徳島ヴォルティスが押し返します。
61分には高い位置で奪い返して野村選手のシュート!しかし町田GKに防がれてしまいました。
その後はどちらが優勢とも言えない互角の戦いが続きました。
なかなか得点が入りそうな気配はしない。
そう思われた矢先のことでした。
歓喜!河田篤秀選手のゴラッソで徳島ヴォルティスが先制!
攻防の中、町田ゼルビアのショートカウンターになりかけた場面。
相手のパスが長すぎて石井選手がカット。そこから田向選手、杉本竜士選手へとパス回し。
河田選手がスペースへの飛び出しを開始しそうとみるや、絶妙のタイミングで杉本竜士選手が前方へパス。
河田選手が前を向きながらボールを受けると積極的な仕掛け。PA付近で左で切り返そうとフェイント、下がりながらのディフェンスに町田DFの対応が遅れる。相手DFがつられたところで右足に持ち替え。
この一瞬のスキを見逃さず、河田選手の右足が一閃!
角度はなさそうに見えたが見事にサイドネットに突き刺さるゴラッソ!徳島が先制!
シュート直後からの映像になってしまいましたが、歓喜のゴールシーンの動画です
得点シーン、ゼルビアサポの戦術ブログでは小西選手の動きを絶賛
河田選手が素晴らしかったのはもちろんですが、徳島シーンについて町田ゼルビアサポーターで分析ブログをされているTanaLifeさん(twitter)のブログでは小西選手の動きを絶賛しています。
しかし途中にヴォルティスが積み上げてきた光るポジショニングがありました。パスミス→U字パス展開後のMF小西の降りる動きです。
これにより森村がゾーン守備の定石通りボールホルダーの杉本を囲みに行くか、フリーとなる小西をマンマークするかの判断を迫られ、どっち付かずな位置・高さでスライドを行います。
いわゆる「守備の基準点」をずらされてしまい、海舟のパス遮断の仕方にも影響を与えてしまっていると考えられます。
小西の光る配置、洗練されたヴォルティスの戦術にタクミです!
TanaLifeの町田ゼルビアブログ、徳島ヴォルティス 1-0 町田ゼルビア 配置で殴れず殴られる (2019 第17節)より引用
小西選手がリカルド・ロドリゲス監督に重宝されているのはこういうボールがないところでのフリーランニングが評価されてるんかなぁ
サッカーに関してはポジショニングとか、ビルドアップとかは素人なので参考になります。
試合終盤は防戦一方になるがなんとかしのぎきる
得点後はお約束?の「点をとったら攻められる」パターンに陥ってしまう。
そんな中、84分には清武選手から河田選手に決定的なスライディングパス。再び河田選手に決定機が訪れるがこれを決められず。
その後87分にはCKから町田にドンピシャリで合わせられるが、河田選手がこれをクリア。攻めても河田、守っても河田!
この日のポカスタは河田劇場になった!
よく守った
こうして町田ゼルビアの猛攻を、全員の守備でどうにか守りきった徳島が5試合ぶりの勝利。
徳島ヴォルティス対町田ゼルビアは1-0で勝利
試合後、殊勲の河田選手と盛り上げ役の石井選手がメガホンとタオル回し。
5試合ぶりの勝利に、サポーターと一緒にタオルを回して喜びを分かち合いました。
勝利はなにより。しかし連勝しないとJ1昇格は果たせない。ここから進撃を!
ここ数試合と違い、町田ゼルビア戦の試合内容はあまり良くありませんでした。ところがそんなときは勝ってしまうのですからサッカーは面白い。
試合内容が良く、早い時間にしっかり先制。その後中押し、ダメ押しで3-0にして、後半30分あたりから主力選手を休ませるための交代、若手に経験を積ます…くらいで勝つのが理想的です。
今季はまだそんな試合は見られていませんが、この苦しい試合を勝ちきった事は大きい。
今季は水戸ホーリーホックが躍進して首位を走っています。しかし、水戸ちゃんには悪いけど、水戸がこのまま独走するとは思えません。
毎年のことですが、J2が混戦になるのは見えています。ここで踏ん張って、2連勝、3連勝すれば昇格プレーオフ圏内だって見えてきます。
プレーオフのレギュレーションがJ2勢に厳しく、目指すはあくまで自動昇格ですが、まずはPO圏内に定着し、そこから自動昇格圏を狙いたいですね。
大事なのは次の横浜FC戦。連勝してまたポカリスエットスタジアムに戻ってきてほしい。
頑張れ、徳島ヴォルティス。